ガイド、乗り物

インド人はどうやら何か仕事をして対価をもらうという仕組みについての感覚が日本人とはかなり異なっているようだ。
つまり相手が望んでいなかろうとも何かしらの作業を行えば対価をもらえるものだと思っている節がある。

  • ガイド

観光地の寺院や宮殿にはガイドを仕事にしている人がいる。これらはわかりやすい。300円から800円ほどの金額で1時間とか2時間とか案内してくれる。実際に依頼したことはないので値引きが聞くのか、正しい場所によっては日本語のできるガイドもいたりする。彼らは政府公認であると名乗ったりするがインドは何かと政府公認な商売が多いらしく(そもそも嘘をついてる可能性もあるが)いかに公認と言えどもすぐに信用していいのかどうかは悩むところだ。

オフィシャルなガイド以外にも勝手についていて一方的に説明を始め、一通り終わるとお金を請求してくる人や、「ここの遺跡は学生は無料なんだ。おれは学生だからあなたがたを無料で連れて入れる。ガイドもやるから400円くれ。入場料だけでも本来なら500円だからお互いトクだろう?」とかいろんなパターンがいる。タージマハルの室内で制服を着て名札を下げた係員が近寄ってきて室内の説明をした後にチップを求められたことには驚いた。

ガイドが欲しければ使えばいいと思うが欲しくない時に断るのはなかなかめんどくさい。断っても断ってもついてきて押し売りしようとしてくるので毎回疲れてしまう。

  • 乗り物

リクシャーやオートリクシャーなどと呼ばれる乗り物の客引きも苛烈だ。
少し歩けばすぐに「○○までなら20ルピーだよ!」などと声をかけてくる。これも本当の価格についてはわからないが自分が乗った時の感覚で言えば5分から10分程度の移動で20ルピーな気がする。事前に交渉して20ルピーと約束していても10分も自転車を漕がせるとチップを要求される。これは無視してもいいのかもしれないが結局20ルピーほど渡してしまったりするので本当の金額はよくわからないままだ。

こいつらも油断をするとそこら中を勝手に案内し始めて、降りるときにガイド料を請求されることもあるので寄り道しそうになったらしっかりと「ガイドは要らない。○○に行け」と伝える必要がある。

ガイドも乗り物もお土産物売りも、本当に相手にしたくない時はどうやら無視するのが良さそうだ。No thank you!などと返事をすれば興味があるものとして認識されてしまう。無視するのが忍びなければ日本語で「いらねえよ」とかわめくのも有効だとわかった。会話の通じる相手だと思われないことが肝要だ。

散々むげに断ったリクシャーの運ちゃんがしばらくこちらを見ていて「おい!あの寺院まで歩くならこっちだぞ!」と最後に一言教えてくれることもあったりするから憎み切れなくてまた困る。

プリペイドSIMの買い方

ネットやガイドブックには「モノの値段は交渉次第」とか書いてるけど他人がどうやって交渉しているのか、その結果どの程度の値引きを得ているのかが不明なのでここにおれの例を書いておく。

  • お土産物や服などの物を買う時

客「これいくら?」
店員「1000ルピー」
客「高い」
店員「いくらなら買う?」
(インド人はやたらと "Give me good price" とか "Up to you", "As you like"などと言ってこちらに値段を言わせようとする)
客「100ルピー」
店員「これはとてもハイクオリティ。800ルピーならいい。OK、値段を言ってくれ」
客「100ルピー」
店員「ちょっと待ってくれ。700ルピーだ」
客「100ルピー」
店員「650にしよう。いいな?これはとてもハイクオリティなんだ。650ね!」
客「じゃあ要らない」
店員「わかった。最後だ。値段を言ってくれ」
客「要らない。帰る。」
店員「じゃあ300ルピーだ!」
客「バイバイ
(店員が後を追ってくる)
店員「100ルピーでいいよ!」

こんな感じ。
ちょっと値段を聞いてみただけでもこんな感じのやりとりに近いものが始まってしまうのでめんどくさいことこの上ない。
物の値段は過去記事( http://d.hatena.ne.jp/samoruno/20151001/1443688011 )に書いたぐらいだと認識しているが、間違っているかもしれない。相場がわからないと値引き交渉自体がおぼつかなくなるのでなんとも大変だ。
もっといい買い物のしかたや、相場の把握方法を知ればいろいろ楽になるのだろうな。

政府観光局の案内所

デリー コンノートプレイス(カノートプレイス)近くにある観光案内所に行ってみた。
詳細を記述したブログがあったので貼っておく。
(リンク先のブログで「だまされた」と書かれているのは後半に紹介されている旅行会社の話しであり、政府観光局の案内所の話しではないと思われます。)
http://junjun2310.bunj.in/?p=1954

インド人はすぐに人を騙すのでもう誰も信じたくないのですがある程度は信じないと何も進まなくなってしまうのでいったんは話を聞いてみました。
めんどくさいので箇条書き

  • 京都に5年住んでいたという日本語のわかる担当者
  • こちらが事前に手配していた鉄道やインド国内の飛行機は「危険」「不便」「時間がもったいない」で全却下。その場でキャンセル手続きをしてくれてその場で返金してくれた。もちろん一部はキャンセル料がかかって半額の返金とか、後日振込とかもあったけど。
  • 運転手付きの車での移動を勧めてくる
  • Facebookで過去に世話した日本人が楽しそうにしている様子を見せてくる

結局はほとんど彼の進めるがままにしてみました。
結果は以下の通り。運転手さんの個人的な傾向もあるとは思うので参考程度に。

  • 運転手さんが気が向いたときは寺院のガイドをしてくれたりもする
  • 朝早くから夜までいろいろまわりたいのに19時ぐらいで「もうホテルに戻る」とか言われたりする
  • 移動中のレストランなどでは運転手の人はおそらく運転手向けの控室などで待機しているので一緒に食事することはない(支払いの心配はいらない)
  • 運転手さんの所属会社が契約しているホテルが各地にあるのでこちらの部屋までついてくることはない
  • 観光案内所では「料金にはすべての高速道路代、ガス代、駐車場代が含まれている。このコースなら(ジャイプール近くの)アンベール城の象に乗る料金も含まれている」という説明だったが、一か所で高速代を取られた。(50ルピー、100円ぐらいだけど)、象の料金(1100ルピー)も含まれていなかった。
  • 案内所の担当者は親しげにLINEのIDを交換してきたが、象の料金について確認しても2日間返信がなく帰国後にやっと連絡がきた。

歩いてるだけで物売りや謎の案内をして小銭を巻き上げようとする人、乞食などに付きまとわれるインドでは運転手さん付きの車は安心感が強く、トータルでは正解だったと思う。一方で自分で試行錯誤する旅の感覚は薄れたが今回は日程がタイトだったのでこれはこれでよかった。

モノの値段

インドを含む途上国では「モノの値段なんてあってないようなもの。交渉次第で半額にでもなる。」とか言うけれど、インドはなかなかえげつない。
サリーなどの女性ものの服が30分の1になったりした。
「あっちの店では100ルピーだった」と交渉しても「品質が違う。こっちはモノが良い」とか「向こうの店は安い値段で客を集めて実際は子供サイズを見せてくる。大人用は結局高いからウチの方がお得」などと言ってくる。だけれど最終的にはどこも同じような値段に収束する。

2015年9月の時点で自分が見た範囲ではパンジャビドレス、サリーなどは100ルピーから200ルピーが通常価格だと思われる。(本当はもっと安く買えるのかもしれないが)
これら100ルピー程度の商品を3000ルピーからスタートして売ろうとしてくるのだから恐ろしい。

神田ミートセンター 馬喰ろう

評価:☆☆☆☆
金額:2500円


男子の草食化が進行しつつあると言われる昨今ですが、比喩的なアレは置いといて実際のところ肉を食べるというのは誰しも心が躍るものです。あれ?そうでもないですか。
とりあえず自分は肉は大好きです。特に生肉が大好きです。草食化の波に乗れなかった旧人類なものですから。

生肉はうまいですよねえ。
レバ刺し、馬刺し、鶏刺しやタタキ、ユッケ、タルタルステーキ… どれも魅力的です。
エスキモーのみなさんはビタミンを摂取するためにアザラシを生で食べていたそうですが、日本にあるそこいらの精肉店では生食用の肉が販売されていないのでいつも悔しい思いをしています。


東京都のサイトによると生食用の肉はそもそも流通していないようですね。

http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2010/09/60k96200.htm
> 「『生食用』として処理された牛肉・鶏肉・豚肉は流通していない」ことを知っていた人は約4人に1人


前置きが長くなってしまいましたが、手軽に食べられる生肉の一つ、馬刺しを食べるため神田ミートセンター内の馬喰ろう(ばくろう)にやって来ましたよと。

神田ミートセンターは食肉処理場か肉市場のような名称ですが飲み屋さんが集合した建物の名前です。
最近 (2010/09/01) にオープンした渋谷肉横丁と同系列な店舗です。
( 一応ニュース記事を。 http://news.walkerplus.com/2010/0901/5/ )

先日、オープン直後の肉横丁を通りかかりましたが芸能人の名前入りの花輪が沢山並べてあるわ、バイトのオニーチャン、オネーチャンが盛んにチラシを配ってるわで、オジサンとしては入りにくかったですね。落ち着いたころに行ってみようかしら。


話がそれちゃいましたが、ミートセンターは 3階建てプラス屋上の建物内に
8店舗ぐらいがショッピングセンターのフードコートの様に軒を並べている場所でして、自分が座ったお店以外からも出前と称していろいろ持ってきてもらう事が可能な肉のパラダイスなのですよ。

ほどよく雑然としたミートセンター内には特色のあるお店が並んでいますが今回は馬刺しの馬喰ろうへ。
まずは馬刺しとホッピー。当然おれが行くようなお店なのでお値段はかなり優しく設定されていますが馬刺しはうまいです。
よく安飲み屋で出てくるようなシャリシャリに凍ったままじゃなきゃ食えない粗悪品じゃありません。スジ張って噛み切れないようなものでもありません。しっかりと肉の味のするステキ生肉です。


馬喰ろうでは焼いて食べる馬肉メニューもあります。普通の牛の焼き肉のようにカルビやらタンやらレバーやらいろいろです。
火を入れすぎないように軽く焼いて食べる馬肉のうまいこと。


さくらユッケや揚げ物も食べて大満足。
今回は他のお店にちょっかいを出して出前を頼むことはしないまま終わってしまいました。
二人がかりでホッピー3本と中10杯、いろいろ食べて5000円ぐらい。
すばらしいなあ、ぼくらの生きるこの世界。

(写真はブレブレでアレですがさくらユッケと焼き物の肉となんとかフライみたいなやつ)



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参考によそ様のブログのURLも載せておきます。みなさん写真を上手に使ってるなあ…

AKBで働くかちょうのブログ - [馬肉]祝1周年神田ミートセンターの「闇焼き馬喰ろう」
http://ameblo.jp/akb26666/entry-10548590581.html
写真が多くてきれいです。雰囲気がよくわかりますね。

ユーキ。のビールなまいにち - 闇焼 馬喰らう (ばくろう)馬焼酒場@神田ミートセンター ……馬の刺しと焼きを堪能
http://ameblo.jp/yukkysnowy/entry-10411447299.html
こちらもいろいろなメニューの写真があります。おれのと違ってぶれてない写真はいいなあ…

**Life is sweet** - 馬闇焼 馬喰らう (ばくろう)@神田ミートセンター内今度は馬!!
http://ameblo.jp/hibiki-lovebeer/entry-10479666508.html
こちらなんかはむしろ写真が中心です。やはり時代は写真なのか

サル番長の甘辛人生教室 - そして神田の夜はオトナ模様
http://sarubanchou.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-1193.html
ミートセンター周辺のお店についても書かれた記事です。この方はおれに属性が近い?

末っ子

評価:☆☆☆
金額:800円

滞在時間が短かったのであまりいろいろはわかりませんが感じた事をちょこっとだけ。

餃子がおいしいと各地で評判の千束の「末っ子」です。
餃子は一枚400円、瓶ビールは最近はやりのスカイツリーバージョンのラベル。



写真の餃子は二枚分が一皿に盛られています。
比較的小ぶりな餃子。
これで800円はやや高いのでは…?と思いつつ食べてみる。
皮は薄くも無く、厚くもなく、それでいて程よい存在感を主張する感じ。
中のアンはかなり甘い。
カウンターに飾ってある雑誌の切り抜きを見るとやはり甘さを協調してあるので末っ子のウリはこの甘さなのだと想像できる。

でも甘い餃子はそんなに好きではないんだよなあ
この数と小ささで400円ってのもちょっと高いし。

散歩の途中のスナック代わりに立ち寄ったので他のメニューには手を出さずに退散。
あとで食べログを見たらラーメンも結構イケるらしいです。
http://r.tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13012249/
こんどは餃子以外にも挑戦してみようかな。



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この文章だけじゃ情報が足りないような気がするのでよそ様のブログURLでも貼っておきます。
http://blog.livedoor.jp/gokenkai/archives/51571015.html
http://asakusansaku.jugem.jp/?eid=64
http://gyobee.blog.so-net.ne.jp/2009-06-08

番屋余市

評価:☆
金額:900円

さて、今日は少し悲しい思いをしたお店について書きます。


ぼくはおいしくないお店に対してわりと寛容なタイプなのです。
おいしくないものを出されても「あれ、今日はたまたまかな?」とか「ハズレのメニューを頼んじゃったかな?」なんて考えてしまい、再訪してみることが多いのです。
偉大なる先輩の「最初からうまい店なんか無い」という言葉も影響を与えているかもしれません。


それでもやはり、一度で十分というか、もう行きたくないなというお店は存在します。
上野はアメ横と中央通りをつなぐ横道にある番屋余市は残念ながら久しぶりに「もう行かない店リスト」入りするお店となりました。


このお店はいつからあるんだろう。2008年か2009年ごろにオープンしていたような記憶がある。
アメ横から中央通りに抜ける道(ちょうどあんみつのみはしさんのあたりに繋がっている道だったと思う)に店はあり、木造家屋風の外装に、派手目なメニューで「しちりん」とか「海鮮!」などと言った文字が踊っている。
一見して魚介類をウリにしているとわかる飲み屋さんだ。


ちょうど魚で一杯やりたい気持だったので入ってみた。
ハッピを着てハチマキを巻いたおじさんが服装とは裏腹な陰気な声で対応する。
一階には数人の客しかいないが二階へ案内された。どういう条件で席を決めているのかはよくわからない。


二階へあがるとより陰気な店員が出迎えてくれた。
空いているテーブルは沢山あるのになにやら騒がしい学生グループの隣に案内された。
テーブルの隅に刺しちょこ替わりのくぼみがついた取皿が積んであるがこれが明らかに汚れている。試しに指でぬぐってみたら消える醤油のような汚れ。

不安でいっぱいだったのでとりあえずアジのたたきと飲み物だけ注文して様子をみることにする。
ぜんぜん混んでないのに瓶ビールが来るまで5分以上。だんだん店も混み始め、さらに10分待ってもアジのたたきが来ないので軽く催促したが曖昧な返事。結局それから5分ほどでアジも来た。
取皿が汚れているので替えてくれとお願いしたら皿を下げっぱなしで代わりを持ってこない。
アジも別にうまくない。

もうこれ以上嫌な思いをしたくはないのでいろいろ残ってたけど会計をお願いした。
お通しが二人分、瓶ビール、焼酎ロック、アジのたたきで約2000円。金額としては普通だけどとても悲しいお支払いでした。


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